人物紹介-PROFILE

藤木麻衣(32)

松本良一(52)

小川諭志博士(農学)

戸上崇博士(学術)

あらすじ

農業協同組合員の藤木麻衣は、地元米農家たちの今後の営農について悩んでいた。
品質向上や収穫量を増やし、さらに環境問題にも取り組もうと、
新しい技術を学び始めた結果出会ったのは…!?

 

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開発者の声

ビジネス(営農)と環境保全を
両立する「科学的農業」

ソフトバンク株式会社測位ソリューション部担当部長 兼e-kakashi課 課長 戸上 崇(博士)
農業分野でも環境保全への取り組みが着目され始めています。
例えば、水田は温室効果ガスの一つであるメタンを多く放出し、
人間の活動による総排出量の20%にも上るという研究結果があります。
メタンは強力な温室効果ガスでもあり、温室効果は同量の
二酸化炭素に対して最大で72倍にのぼるとも言われ、
持続可能な農業を実現させるためには看過できない問題だと考えられます。
このメタンは水田に棲む嫌気性のバクテリアが排出しています。
つまり水を張ったまま放置してしまうと、土中の酸素が欠乏し、
メタンが多く発生してしまうというわけです。
間断灌水や中干などの水管理を行うことで、メタンの発生を抑制することができます。同時に、使える水の量は有限です。必要なタイミングで、必要な量だけを使っていく、という考え方は、水資源の有効・最適活用という点でも求められることでしょう。

一方で農業もビジネスですから、収穫量を増やしたい、品質を向上させたいというニーズがあります。
ほ場の環境を確認しながら、必要なタイミングで必要な栽培管理を行っていく、という考え方が活きてきます。
またデータを活用することで栽培マニュアルを電子化し、共有することで、
地域全体の栽培技術を向上させ、ひいては農業振興につなげることもできるでしょう。

これを支援するのが科学的農業です。
「e-kakashi」は植物科学に基づき、「今、何をすべきか」最適解を導く支援が可能です。
これにより、ビジネスと環境保全を両立することができるようになるのです。
「e-kakashi」チームには、農業情報学の分野の研究で博士号をもつ研究者が携わっているため、
これを可能にしました。最新のテクノロジーと科学的アプローチで生産性向上、技術継承、環境保全、
そして将来的には食糧問題、水資源課題など、世界的な課題解決への貢献を目指します。

出典:間断灌漑によるメタン削減について
国際農業研究協議グループ(CGIAR) "Get the Big Facts on climate change, agriculture and food security"
https://ccafs.cgiar.org/resources/publications/alternate-wetting-and-drying-irrigated-rice

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