ゲートウェイ&センサーノードについて
栽培ナビゲーション「e-kakashi」のゲートウェイ&センサーノードとは
「e-kakashi」のゲートウェイ&センサーノードは、ほ場で取得した環境データ*を見える化するだけではなく、生育ステージごとに重要な生長要因・阻害要因を設定。ほ場の環境データと紐付けて、いまどんなリスクがあり、どう対処すべきか、最適な生育環境へ24時間365日体制で、ナビゲートします。
*:気温、相対湿度、地温、水温、土壌退席含水率、EC、日射量、CO2濃度
ゲートウェイ&センサーノードのメリット
これまで経験と勘であった暗黙知を形式知化することで、以下のメリットで生産者、その他のステークホルダーに貢献します。

品質向上、収量アップの
可能性を最大化
科学的根拠を基づき植物の生長に影響を及ぼす環境要因特定し、優れた栽培技術を形式知化

栽培技術伝承、農業教育時間を短縮化
新規就農者の指導員、担い手育成をおこなう 組織、農業経営者が経験や勘とった暗黙知で 伝承していたことを、形式知として伝承

マーケットイン型農業の実現
市場が求める品質に対して、それを作る栽培技術が確立できれば、作り手と買い手を繋げるマーケットイン型農業が可能に
ゲートウェイ&センサーノードのここがすごい!
24時間365日、休まずデータを集積し活かすことができるクラウド&ネットワーク
ゲートウェイ&センサーノードは、あらゆるデータ、アプリケーションをクラウドで管理されているため、自分たちでサーバーを用意し、維持管理する必要は一切ありません。
また、万が一の災害の時に、ほ場にあるゲートウェイ、センサーノード、センサーファミリーが破損しても、蓄積されたデータに影響はありません。
自動的にゲートウェイ側でもデータを蓄積しており、仮に通信回線に異常があっても最大1か月分のデータはリカバリが可能です。
あらゆるデータがクラウドにあるため、どこからでもクラウドのデータにアクセス、常に最新情報を取得可能です。また、手持ちのスマートフォンやタブレット端末からもアクセスできるので、外出先や、ほ場からもデータを確認できるのです。ほ場の状態も自動的に24時間365日、欠かすことなく監視されており、そのデータも蓄積されていきます。
大切なデータを守る充実の管理機能
1カ月データが取得できていなくても計測データのリカバリが可能
クラウドで機器を遠隔監視
ゲートウェイ、センサーノードの状態を365日24時間常時モニタリング
親機・子機間は1kmまで届く強固な無線通信
暗号化されたセキュアな無線通信で最大見通し1km
携帯回線、もちろん内蔵
ゲートウェイに携帯回線(M2Mモジュール)を内蔵しているため、設定不要でデータはクラウドに送信
ゲートウェイ&センサーノードを使用する
センサーノード(子機)をほ場に設置、各種センサーを取り付けて環境を計測。1km以内*に通信用のゲートウェイ(親機)を設置してください。あとはアプリケーションにログインし、ルート(ekレシピ)を設定、すぐに栽培ナビゲーションがはじまります。
* 見通しのいい条件に限ります。

栽培ナビゲーションアラート通知、作業指示をタイムラインで表示
ルートである「ekレシピ」に、これまで培ってきた経験や勘といった「知見」や、その時にすべき「栽培管理作業」をインプットすることで、栽培管理の~さらには目に見えなかった病害虫発生の環境リスクまでアラート通知、作業指示してくれます。暗黙知であった栽培技術を形式知化し、農業の新しいステージに生産者を導きます。

「ekレシピ」カーナビのルートにあたる「ekレシピ」
「ekレシピ」に、これまで培ってきた経験や勘といった「知見」や、その時にすべき「栽培管理作業」をインプットすることで、栽培管理、さらには目に見えなかった病害虫発生の環境リスクまでアラート通知、作業指示してくれます。暗黙知であった栽培技術を形式知化し、農業の新しいステージに生産者を導きます。

グラフ機能親しみやすい操作画面でカンタン解析
アプリケーションで、もっともプロの生産者、栽培指導者に好評いただいているのが グラフ機能です。計測したままのデータ(生データ)だけでなく、飽差、露点温度、積算温度といった算出データの中から、自由にたて軸、よこ軸、グラフタイプを選び、ユニークなグラフを作成できます。解析で得られた目標値やしきい値を「ekレシピ」にフィードバックすることで、より精度の高いルートで栽培をナビゲートすることが可能になります。

ハードウェアについて
ゲートウェイ(親機) 余分な機能を削ぎ落とした徹底的な安定稼働
屋外でインターネットに接続し、さらに安定稼働させる。一見簡単なようなこの難題を私たちはあらゆる角度から設計し直すことで解決しました。携帯電話モジュールを内蔵することで、初めて実現できた屋外における安定したクラウドからの機器遠隔監視、データ送受信。センサーノードとの安定かつ高セキュアな無線通信。そのミッションを果たします。
センサーノード(子機)栽培現場のための完全設計
新しいセンサーノードは、あらゆる栽培現場のニーズにフィットするよう設計されています。ダイバーシティアンテナではるかに先へ。 3年間電池で駆動する省電力仕様。必要最低限でありながら、拡張性を実装したセンサーインターフェイス。その上で考え尽くされた筐体設計により杭、壁、梁あらゆる条件でも設置は快適です。
製品仕様
項目 | 仕様 | |
---|---|---|
ゲートウェイ | センサーノード | |
基本機能 | 無線通信機能 ・920M 無線通信 IEEE802.15.4g/e ・3G/4G 無線通信 FDD-LTE/AXGP/HSPA/W-CDMA 位置情報取得(GPS) |
計測データの測定 計測データの保持 状態モニタリング 位置情報取得(GPS) |
電源 | AC 給電:AC100/200V | リチウム電池(一次電池) AC 給電:AC100/200V ※オプションセンサ使用時は、AC給電とする。 |
電池寿命(参考値) | ー | 計測周期10 分:3 年 ※使用条件により異なります。 |
基本機能 | アンテナ用SMA コネクタ ※920MHz 用 AC100/200V 入力 |
温度・湿度センサ 土壌水分/ECセンサ 日射センサ 温度センサ アナログ(オプション1) シリアル(オプション2) アンテナ用SMA コネクタ ※920MHz 用 AC100/200V 入力 |
動作環境 | 温度:-10~60℃ 湿度:20~90%RH ※結露なきこと |
温度:-20~60℃ 湿度:5~95%RH ※結露なきこと |
使用条件 | 屋外(IP55 以上) ※塩害、温泉地域を除く |
屋外(IP55 以上) ※塩害、温泉地域を除く |
外形寸法 | 196mm×196mm×68mm ※突起部除く | 196mm×196mm×68mm ※突起部除く |
質量 | 0.8kg 以下 | 1.0kg 以下 |
消費電力 | 10.0W以下 | 2.0W以下 |
活用方法
導入事例
日本の農業IoTソリューション「e-kakashi」が 南米コロンビアで実証実験を開始
農業IoTソリューション「e-kakashi」を用いた国際熱帯農業センター(以下、CIAT)の実証実験が2017年6月からコロンビアで開始されました。
勘と経験による栽培から、データに基づく科学的農業へのシフトをめざし、ソフトバンクグループのPSソリューションズ株式会社(以下、PSソリューションズ)が開発した「e-kakashi」は、ほ場から環境情報や作物の生育情報を収集し、クラウドで分析・可視化して農業の意思決定やリスクヘッジなどに利用できるソリューションです。
日立は農業フィールドに適したセンサーネットワークの機器開発からクラウド環境の提供までトータルに支援しています。国内では、すでに多くの農業現場で「e-kakashi」の運用が進んでいます。